作業の流れ
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本堂新築
すでに基礎工事を終えて建方に入っています。画面は建物正面から見た様子です。横に長く見える部材は虹梁(こうりょう)で約50cmほどの大きさです。その虹梁を直径30cmの丸柱が両側から挟み込むようにして固定します。
※虹梁・・・社寺建築に用いられる化粧梁(はり)のひとつ。
建方
上の画面を斜め前から見た様子です。虹梁を丸柱が挟み込んでいるのがよく分かります。丸柱の後ろ、土台の木材が四角く回っている場所が室中という部屋になり、この室中を取り囲むように虹梁が取り付けられます。
材木1
今回使用する木材を置いています。ひとつひとつの部材が大きいので置く場所も必然的に広い場所になります。これをクレーンで持ち上げてひとつひとつ組み上げていきます。画面奥に梁が見えます。お寺の本堂は屋根を高く作るので、その荷重に耐える必要から梁も大きくなります。
材木2
部材をしっかりと組むために材木それぞれに追掛け継ぎやホゾなどを彫り込んでいます。材木の加工は現場に運び込む前に大工が別の作業場で事前に行い、現場でこれらを組み合わせます。材木同士が巧く組めるかは大工の経験に大きく左右されるところです。
丸柱の取り付け
虹梁を固定するために丸柱も一緒に取り付けます。柱を少し斜めに傾け、虹梁のホゾが柱のホゾ穴に入るように少しずつ調節しながら柱を直角にしていきます。部材が大きく重いので事故が起きないように細心の注意を払いながらの作業です。
柱の取り付け
土台に柱を取り付けています。画面でも分かるように柱の下にホゾがあり、それをホゾ穴に入れるようになっています。もちろんその加工も大工が事前に行っています。ちなみに今取り付けようとしている柱は21cm角で、普通の住宅で使用される柱の2倍の太さです。
向拝虹梁
上の写真でいうと丁度青いビニールシートが掛かっている部分になります。虹梁(画面右から左へ向かう彫刻の入った梁)の上には蟇股とその両脇に枡組が乗り、さらにその上に梁が乗って屋根を支えています。
向拝海老虹梁
向拝屋根を支える御拝柱と本堂の本柱を繋ぐ梁です。こうした梁は屋根の重さを支えるための梁と違って見せるための梁で、一般の住宅なら無駄なものですが、自然の木と一緒に歩んできた日本ならではの建築物特有の美しさが垣間見える部分です。ちなみに彫られている彫刻は画面左が水を表し、画面右が雲を表現しています。
屋根木組その1
屋根板を乗せる前の下の様子です。ここでも屋根の荷重を支えるために木が組まれています。一番下の梁(画面右下から左方向へ向かう木)の上を交差するように梏木(はねぎ)と呼ばれる梁を通し、さらにその上に母屋を同じく梏木と交差するように組みます。母屋に等間隔で刻まれている溝にタルキを乗せて、最後の屋根板を貼り付けてから銅板(もしくは瓦)を敷いていきます。
屋根木組その2
屋根と屋根がぶつかりあう位置から見た様子です。上記で紹介したのは丁度画面右側の部分です。画面左側にはすでに屋根板が貼られていて、最終的には右側も同じようになります。画面中央下から奥へ伸びていく梁は屋根の四方にある隅木です。この梁はとても太いです。どのくらいかと言うと・・・
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